2007年11月19日 神戸・新長田中心市街地活性化協議会<議事録>
日 時 :2007年11月19日(月) 20:00〜21:20
場 所 :新長田まちづくり(株)内会議室
<配布資料>
神戸市・新長田中心市街地活性化基本計画(案)
中心市街地活性化基本計画策定に関する協議状況
神戸市・新長田中心市街地活性化基本計画の概要
他都市における基本方針及び目標など
新長田キャッチフレーズ募集
正岡氏(TMO運営委員長)の司会により、以下の議事が進行された。
まず、オブザーバーとして新たに参加されることとなった伊津田崇氏(中小機構・中心市街地サポートマネージャー)の紹介があった。
次に、東氏(事務局)から本日の配布使用の確認があった。
1、「神戸市・新長田中心市街地活性化基本計画」策定状況/3、意見交換
(1)申請状況
山崎・商業課係長から、「中心市街地活性化基本計画策定に関する協議状況」に基づき、前回協議会以降の動きについて説明があった。
【山 崎】11月6日に国にいったときに国の担当官からは、「神戸市から申請があがってくるという話を聞いたとき戸惑った。しかし、この間のやりとりで他都市と違うという認識をした。地方都市と違って大都市の場合は中心地がたくさんある」とおしゃっていた。
新長田としては、年内に申請するとすればアーケードの完成時期を考慮する必要がある。
それから、計画区域(JR新長田駅北側エリア)をどうするかということがある。この点については、都市計画総局から関連部局に照会をかけもらった。しかし、いずれの部局とも意見が一致するものがない。北側の事業が弱いと言われるが、南側でも事業がほとんどないエリアもある。「くつのまち」については、南側の事業配分と同じレベルにまで引き上げて、再活性化する方向で考えている。震災復興の視点からも、神戸市内で最も被害がひどかった地域としてこの範囲を設定して経過がある。何より、地元で合意されているということがある。このような状況の中で、無理をして切っていく必要もない。その上で、国からやはり北側の範囲を絞った方がよいという意見があれば、その時点で再検討したいと思っている。
(2)前回協議会からの変更ポイント
つづいて、与那嶺から「神戸市・新長田中心市街地活性化基本計画の概要」について説明した。
(3)意見交換
【 東 】5つの戦略の柱が2つに絞られた。食、アジア、くつのまちといった、これまでに取り組んできたことは一端おいておいて、新規の事業を前面に出す形になっていると思う。
事業として直接に関わってくることとしては、アーケードの設置時期の問題あるが、その点についてのご意見は?
【伊 丹】計画の認定が12月から1月ぐらいになるとのこと。工事の期間をどうするかということがある。業者には会計年度がおわる5月末までに完成して欲しいと言っている。さらに認定が延びるとその時期に出来るかどうか難しくなる。
【 東 】工事期間については、商業課にも協力してもらってシミュレーションしていければと思う。
【迫 水】北側エリアの設定について厳しい意見があったと聞いた。コンパクト・シティというのは、機能を小さくするということなのか、面積を小さくするということなのか、よく分からないところがある。エリアの大小ではなく、都市機能を集約して独自で活性化させていくということなのだと思う。その意味で、北から南への回遊性を考える必要がある。須磨区部分を省くということならば分かる。
北側では、シューズプラザを中心に賑わい創出を行っており、まちの整備も進んできた。また、シューズプラザへの団体での見学客が増えている。一方、南側の長田港周辺の事業が弱いということがある。西代駅周辺の客を南に引き込むという視点からも、山側から海側へ循環バスを走らせるなどして回遊させることを考えてはどうか。
【 森 】計画があってまちが活性化するのではなく、まちとしてのまとまりがあって、計画が出来ていくというのが本来の形だろう。TMOのエリアを設定するにあたっては、色んな人の思いや多様なエネルギーが集まる中で出来てきたと思う。北側もようやくハード整備が終了し、これからソフトが充実していくという時期に入ってきた。これからエリア設定の意味が出てくる。エリアを切るということになると、今までやってきたことが水の泡になる。
ただし、制度の問題なので、計画区域として認定されないということもありうる。まちの活性化を促進する先導役として中活エリアがあり、連携するエリアとして周辺地域を設定するという2重の発想もありうるだろう。ただし、現時点の計画区域を切るのであれば、地元に対する説明責任が必要。基本的には当初のエリアを希望する。
【 東 】IT系・ホビー系の産業を集積させることが出てきて、食やアジアといったテーマが前面からは消えているが。
【西 村】丸五市場では、増えてきた空き店舗に対して不足業種の募集だけでは応募がないという状況にあった。そうした中、長田の人口の1割をアジアを中心とした外国人で占められていることに注目してアジアをテーマした飲食店の募集をかけた。そうすると徐々に店が増えてきた。もともとお客様が減っている中でやっているので、苦しい状況にはある。しかし、マスコミなどで取り上げられて少しずつではあるが効果が出てきた。アジアをテーマにした活性化は外せない状況になっている。本町筋・西神戸センター街も含め、南の拠点になりたいと思っている。シューズプラザとも連携し、北からの動線をつくっていくような流れができたらと思う。
【迫 水】シューズプラザにアジア交流プラザがあるが、連携できないか。以前にボランティアの人が手伝ってくれていたことがあったと思うが。
【西 村】イベントの時に、アルバイトに来てもらったり、屋台を出してもらったりしたことがある。
【迫 水】語学教室もやっているので、そういった人たちを含めて南北の連携ができればいいのではないか。
【増 井】この計画で補助金がつく項目とすれば鉄人プロジェクトとアーケードのはずだが、それ以外の関係はどうなっているのか。ITやホビーといった話題については、この会議でも協議されたことがない。協議もしなかった話にシフトするというのか。それならば、協議会はお飾りにならないか。
【碓 永】結果的にIT系クリエイティブ関連企業というものが前面に出ることになった。県が、三宮と学園都市の中間にある新長田で、インキュベーション機能をもたせながらIT関連企業の集積を図っていくというGNS構想を検討している。「IT系クリエイティブ関連事業者」については、国からも業種の幅が広いのでどの部分に絞るのが明確にする必要があると言われている。鉄人プロジェクトを支援していくという方向性に変わりはない。それぞれが連携しながら相乗効果をあげていくということで進めていきたい。
【藤 原】靴屋としては、くつのまちの再生は諦めている。ケミカルシューズの問屋もメーカーもほとんど残っていない。大きいところは倒産しているし、工場の多くも兵庫区に移転している。残っている問屋も多くは中国製を扱っている。「くつっ子まつり」で売っている商品もほとんどが中国製だ。そんな事情もあって私のところでは大阪の問屋から仕入れている。問屋が長田製の靴を扱っている問屋を知らないと言っている。また、他地域からきた人からは、くつのまちなのに靴屋がないと言われる。
【山 崎】今回の基本計画では、長田はケミカル産業だけで支えきれない状態になっていると書いてもらっている。働く場としての産業を探していく必要がある。
【正 岡】色んな補助事業があるが、自分たちの間尺にあうもの、できるところからステップアップしようという方針でやってきた。そういった中で、ようやく鉄人プロジェクトやアーケードなどの提案ができるようになってきた。北側も区画整理を中心的にやって、民間マンションも建つようになってきた。生活に関連する商業も立ち上がってきている。今までは地権者などとの調整に時間がかかったが、これから支援が必要となってくる。
まちの賑わい創出という視点からは、地元産業の活性化なくしてそれは語れない。ケミカル産業は何とかしなければいけないが、それだけでは支えきれなくなっているのは確かだ。このままの状態で地域の産業が伸びるとは限らないので、新しいことをやっていく必要はある。
居住人口は増加することは明らかなので、街としての明るい兆しはある。
【宍 田】2つの戦略の中味を見るとIT・ホビーという言葉はここ1〜2ヶ月ぐらいの間に出てきたものだが、アニメ産業やロボット産業の誘致については、鉄人プロジェクトとの関連で議論してきたことだ。映画文化プロデュース事業については、まち会社として神戸映画資料館を2年かけて手掛けてきた。せっかくある資料をどのように活用していくか、NPOで企画をしてもらっているところだ。これまで全くなかったことが書かれているという訳ではない。色んな形で検討してきたことが入っている。ITは手段だ。中味は書かれていない。それを使ってどうするかが重要だ。
【山 崎】中味がどうこうというよりも、これまでにやってきたことや、事業のメニューを並べてこういう切り口で表現してみたということだ。それで事業を再構成している。
【宍 田】まち会社の立場がすれば、物販・サービスだけで再開発エリアの3層のすべてを埋めるのは難しいと思っている。2階部分を何で埋めるかを考えたとき、スモールオフィスをつくって事業所に入ってもらうということが必要となってくる。その対象としてITがいいのかという議論はあるだろうが、工房のようなものに2階に入ってもらうというのは適している。その意味で、GNS構想は受け入れたいし、切り口としてIT・ホビーというのは分かりやすい。県からGNS構想の話が持ち上がってきたのは8月ぐらいだっただろう。神戸市としては県と連携して優遇措置をつくっていって欲しい。
シューズプラザについては、色んな取り組みをされている。デザイン関係などの事業所も入っているが、すでに満室なので、希望者があればこちらの2階に入ってもらうなど連携できないかと考えている。
【山 崎】南と北をつなぐアイテムとして活用できないか。
【藤 原】シューズプラザで、靴の歴史や今年の流行など展示をやって欲しい。メーカーが入っているので難しい面もあるだろうが、ここから情報発信をして欲しい。
【 森 】シューズプラザができて7年目に入る。くつのまちのシンボルとして出来たが、本当に地域をサポートできるものである必要がある。
国的に靴屋は減少しているが、売場面積は増えている。これまでは問屋を通してメーカーが靴をつくってきたが、最近は小売店がメーカーとのコラボレーションで商品をつくろうとしている。アパレルメーカーも靴、鞄、ベルトのセットで商品を開発して、1円でも高く売ることを考えている。
こうした消費者動向の変化に対応して、シューズ産業も転換していく必要がある。シューズプラザでは、メーカーへのビジネスサポートの視点から、30ブースの常設展示場をつくった(シューズ・ショーケース事業)。バイヤーに見てもらい、求めている商品をたずねてメーカーにつなげるというもの。地域の連携で1つにまとまってやっているということで反響がある。こうしたことが派生し、デザインの事業者などが集まってきている。
昔の「くつ」を再生することは考えていない。新しい人を呼び込めるものが必要だ。そこでは南北の流動は欠かせない。そのためにも計画の後押しが欲しい。
【増 井】他地域で成功しているものを長田へ持ってくるという場合、地元での議論がほとんどなかったと思う。鳴り物入りで始めたが、二葉小路やテイク・オフなどうまくいかなかったものが残骸のようにある。そういう例を消費者がみて、イメージダウンになっている。まち会社に任せたままではいけない。
【友 久】ITや鉄人など2つの戦略にあがっているのは、いちばん遠い存在だと思っていたものだ。しかし、地元としては戦術としてこれらを利用していくしかないのではないか。本当に新産業ができるのであれば、目標としてもってもいいと思う。地下鉄をはじめとして、欲しかったものの多くは手に入れた。しかし商売はうまくいっていない。その中で何をすればいいのかといっても何もない状態だ。本当は個店のそれぞれががんばって、その中のいいものをPRしていければよいが、そこまでは行けていない。新しい戦略でもう一度かんがえてみてはどうか。駄目ならば元々の商売に立ち戻るということになるのかもしれない。
最終的には、ここに住んで商売をするものがやっていくしかない。まずはここに書かれている戦略をやってみて、その上で自分たちとしてまちづくりをどうするかを考え、実際にやっていくべきだ。
【 森 】ITという言葉があわないのかもしれないが、新産業をつくっていくにはそのようなことも必要だ。IT「系」と書かれている。情報発信を重視し、広い意味で捉えてはどうか。
【正 岡】色んなことが複合的に重なってくる。自分たちとしての行動計画をきちんとつくっていくということで考えてはどうか。
【伊津田】計画区域については、これまで認定されたところについては、ほとんどのところが範囲が変わっている。旧法の計画がそのようになっているということでは説明不足だ。旧法の範囲にこだわる必要はない。
【山 崎】まちの成り立ちとして必要だと説明している。国の担当官からは、以前は震災は別の話だと言っていたが、長田の場合はそれ抜きには語れないということが分かったとのコメントがあった。
2、新長田のキャッチフレーズ募集結果
東氏から、新長田のキャッチフレーズを募集したところ、10件の応募があったとの報告があった。次回のTMO商業活性事業部会でも検討するが、それに先駆け、本日の出席者で2件以上投票して欲しいとの依頼があった。
最後に、今後の各部会等の日程を確認し、本会を閉会した。

